料理の写真を上手に撮影するのは難しいもの。料理専門のカメラマンが存在するほどです。きっと誰でも、パチリと撮った後で「もっと美味しそうなはずなのに……」とがっかりしたことがあるはず。でもちょっとしたコツで、思わず「美味しそう!」という声が漏れる写真が撮れてしまいますよ。ポイントは、「今まさにひと口めを食べる、その瞬間を演出すること」です。
かなり寄りぎみに、斜め上から撮影する
料理の写真に限っては、まわりに雑多なものが写りこんでいると良い写真になりません。斜め上45度程度の角度から、「ケータイをこんなに料理に近づけていいのかな」と戸惑うくらい寄りぎみで撮影しましょう。
「今まさにひと口め」の臨場感を出すためには器が見切れるのを気にしてはいけませんが、どんな料理なのかを分からせたいので、料理皿の向こう側のフチを少し映しておくといいでしょう。
お箸やスプーンで動きを出す
そばであればお箸でそばをつまみ、そばちょこに入れる瞬間。プディングだったら、スプーンを入れて持ち上げる瞬間。今まさにひと口めを食べるというリアリティを実感させるため、小物を上手に使って演出しましょう。
湯気や水滴で「出来立て」感を演出
写真で味そのものを伝えることは難しいですが、「出来立てアツアツ」「みずみずしくて新鮮」などの情報は、少しの工夫で伝えることができます。温かい料理は湯気まで撮りこみ、サラダは表面の水滴までとらえて撮影することで、出来立ての料理であることを伝えましょう。
サラダに水滴が足りなかったら、ちょっとお行儀が悪いかもしれませんが、コップの水をフォークなどにとり、野菜の表面にツンツンと水滴を加えましょう。
料理によって撮りどころを変える
料理によって、チャームポイントは違います。パスタ一つとっても、「有機野菜たっぷりパスタ」は野菜の鮮やかさが主役なのに対し、「濃厚カルボナーラ」はまったりとコクのあるソースが美味しさのポイントですね。野菜パスタははっきりとした照明の下で、盛り付けまで含められるようやや離れ、カルボナーラは逆にアップめにして溢れるソースの様子が撮れるとよいでしょう。
衣のサクサク感が売りのシンプルなトンカツと、ユニークな中身が売りのトンカツでも、撮り方は違ってきますね。料理が出てきた瞬間、どんな感動を覚えたか。自分の心の動きを糧に、撮りどころを決めましょう。
編集機能に頼ってコントラストはっきりめ&明るめに
撮影した後も、美味しそうに見せるための工夫は可能です。スマホのカメラやアプリなどの編集機能を使って加工し、とことん美味しそうに見せましょう。たいていの料理は照明が明るいほどコントラストがくっきりし、美味しそうに見えます。
コントラストを出したら逆に見栄えがしなくなってしまったという場合は、写真を少し明るめにしてみましょう。雰囲気が少しだけ柔らかくなりますよ。
思わず食べたくなるような料理写真をマスターして、友人たちをうならせましょう!